
平素より『信州のそ菜』をご愛読いただき、誠にありがとうございます。
この度、2025年7月号の配信を開始しました。
今月は、リンゴ果実の着色メカニズムや関連遺伝子、高温・干ばつ時のかん水の効果、近年の土壌水分の傾向、そして生育期間中の窒素供給の実態など、気象変動下での果樹管理に役立つ最新情報を紹介します。
着色に関わるアントシアニンの生成や、その調節に関与する遺伝子「MdMYB1」の機能を中心に、果皮着色のしくみを科学的視点から解説します。
近年の高温・干ばつ条件下で見られる「シナノリップ」の収穫前落果に着目し、かん水の有無や着果量による影響を試験結果に基づき紹介します。
pF値の経年変化から、土壌水分の乾燥や過湿が果実品質や収量に与える影響を振り返り、気象条件と土壌水分の関係を分析します。
果樹園における地力窒素の供給量や、窒素が無機化される仕組みを解説するとともに、雑草を利用した窒素評価手法や、有機物施用の影響について紹介します。
温暖化による熟期の前進を踏まえ、「天空のしずく(仮称)」の収穫適期と果実熟度の把握法について紹介します。
果皮地色の変化が熟度の指標として有効であり、携帯型分光計を用いた非破壊測定により、適熟果の選別が可能となることが明らかとなりました。
品質低下やロスを防ぐため、モモの収穫適期を見極める判断基準を整理します。
果実の大きさ・硬度・地色を総合的に評価する重要性に加え、樹齢や着果位置による成熟のバラつきについても調査し、若木と高樹齢樹での果実品質の違いや、収穫時の留意点を詳しく解説します。
このほか、今月の農作業のポイントなど、農業経営に役立つ情報満載でお届けします。